レッド・メモリアル Episode20 第4章



 リー、タカフミと、アリエル、ミッシェルの面会は続いていた。まだ面会が始まって1時間程度
の時間しか経っていないが、すでに何時間もこの地にいるかのような気がする。
 突然、ミッシェルは手をテーブルへと叩き付け、リー達に言い放ってきた。
「冗談じゃあないわ!一体、誰が娘にそんな危険な事をさせるの?」
 ミッシェルは立ち上がるなりそのように言い放ってくる。リー達はさして驚かなかったが、どう
やら、アリエルは養母のそんな姿を見て身を引いてしまったようでさえある。
「危険という事は分かっています。我々が用意した装置もまだ不完全なものでしかない。です
が、お嬢様の頭の中に埋まっている、『レッド・メモリアル』を試すには、それを実験してみるし
かない」
 リーはその申し出をするためにここまでやって来たようなものだった。それが組織の目的であ
り、またベロボグを見つけようとしている者達全てが望んでいる事でもあった。
「その装置が、一体どれほど得体の知らないものであるか。私達はその装置のせいであいつ
に付け狙われてきたようなもの。そして、それはとても危険な装置とも聞いているわ。ベロボグ
は、それを自分の娘の脳に移植するなんていう事をする男よ。今更、その装置を使って、何を
したいというの!」
 ミッシェルは迫力を見せてそのように言ってきた。だがリー達はそれに怯んでなどいられなか
った。
「それはもちろん、ベロボグ・チェルノの居所を探るためです。お嬢様は、何らかの目的によっ
て、ベロボグによって動かされている。その指示を出すために働いているものが、『レッド・メモ
リアル』なのであると我々は踏んでいます。
 そして、その装置の解析ができれば、ベロボグの居所も、彼らの目的も知ることができるでし
ょう」
 だがそのリーの説明を聞いても、ミッシェルは納得がいかないという様子だった。
「その装置は、専用の読み取り装置がなければ解析する事はできないと聞いているわよ」
 そのように言って来る。だがリー達の準備は万全だった。
「我々は、お嬢様のデバイスを参考にして、その読み取り装置を制作しました。それは不完全
なものですが、生体コンピュータを起動させる事はできるでしょう。残念ながら、まだ試験的な
運用という事になります」
 するとミッシェルは呆れたと言う様子で、
「そんな事に、私の娘を使わせるなんて…」
 だが、そんなミッシェルを遮るかのように間に割り入ってきたのはアリエルだった。
「ちょっと待って、お母さん。どうして、私の進む道を、お母さんが決めているの?本当ならば、
この進む道を決めなければならないのは私のはず。お母さん達に決められるような事ではな
いはずなんだよ」
 アリエルの言葉には、戸惑いもなかった。その言葉はしっかりとした発音によって話されるも
のであって、あたかも彼女の意志を示しているかのようだった。
「アリエル。あなたは何も言わなくていいのよ」
 ミッシェルはそう言ってアリエルを制止しようとするが、
「何故、私が、自分の事で、何も言わなくていいなんて言われなければならないの、お母さ
ん?」
 確かにそれはその通りだった。しかしながら、ミッシェルの言う事も分からないものではない。
 何しろ、彼女達は人生を変えられてしまうような事をさせられたのだ。親が子供の心配を過
剰にしてしまうのも無理はない。
 だが、リー達は絶対の命令でこの場にやってきているのだ。
「ロックハートさん。申し訳ありませんが、あなた達には大統領命令が出ている。もはやこの『ジ
ュール連邦』の大半は『WNUA』の占領統治下にあります。ですから『タレス公国』の大統領命
令は絶対のものなのです。
 その命令の内容は、お嬢様の脳の中に埋まっている『レッド・メモリアル』から、ベロボグ・チェ
ルノに関する情報を引き出すという事になります」
「あなた達…」
 ミッシェルはその内容に怒りを感じたかのようだったが、そこで踏みとどまった。
「あんた達は、ただ、アリエルさんの脳の中にあるデバイスから情報を引き出すだけでいい。そ
れだけで、ベロボグが検挙されるまでは、軍が保護をしてくれる。しかし今のままじゃあ、ベロ
ボグがどこにいるのかっていう事さえ分からない。あんた達はずっとおびえて暮らしていかなき
ゃあいけないって事になる。
 これは、あんた達の幸せのためでもある。もし拒めば、ここからあんた達を出す事はできない
事だ。何しろ、あんた達がベロボグ達の手に渡ってしまうっていう事自体が、危険性をはらんで
いるから」
 タカフミがリーの代わりにそう言っていた。まさしく彼の言うとおり。『タレス公国』のカリスト大
統領もそれを危惧している。
 ミッシェルは少し悩んでしまっている素振りを見せる。その悩み方は、アリエルの見せている
態度よりもより大きなものだった。
「選択肢は、無いと言うわけね…」
 ミッシェルが絞り出すかのような声でそう言った。だが、
「それは、お母さんが決める事じゃあないんだよ。私が決める事。お母さんは、ただ私を待って
いてくれればいい」
 するとミッシェルはアリエルの前で頭を抱えてしまった。
「あなたはまだ何も分かっていないのよ。この世界が、どれだけ危険をはらんでいるのかという
事を。それを分かったうえで、そう言っているの?」
「危険ならすでに見てきた。お母さんが連れ去られてしまった後、私は必死になってお母さんを
探した。私の父からは、この世の残酷な姿も見せられた。そして、私は目の前で穏当のお母さ
んを失った」
 アリエルが話すその言葉から読み取れるものは、まさに悲劇としか言いようのない事だった。
18歳の少女が経験をするにはあまりにも辛い経験であったに違いない。しかしながら、彼女
はそれを乗り越えて今ここにいる。
「私は試す事にする。そして、父が本当に危険な事をしようとしているのならば、私にはそれを
止めなければならない義務があると思います」
 そのように言ってアリエルは決意した。
 正直のところ、リーにとっても、アリエルのこの態度には心配にもなっていた。彼女が悲劇を
見ていく傍に彼もいた。そして、彼女の体験した悲劇のすべてを知っていた。
 そんな彼女をこれ以上危険な目に合わせてよいものか。例えそれが大統領命令によって下
されたものだったとしても、本当にそれはアリエルに体験させて良いものなのだろうか。
「分かった。では用意させましょう。アリエルさん。あなたはただ来てくれればそれでいい。危険
な事になるかもしれないが、もし大きな危険を感じるようだったら、すぐに止めることができる」
 リーはそのように言って、彼自身も決断をするのだった。

「お父様に会いに来た人がいる?また?」
 シャーリは父の座っている椅子にすがったまま、そのように尋ねた。すると父の部下の一人
が、ブレイン・ウォッシャーがそこに立っていた。
 彼女は聾人の装置を使って、光学画面を使って、シャーリと会話をしている。
「“今度の人物は少し特殊かもしれない”」
 ブレイン・ウォッシャーはそのように光学画面へと表示させた。
「ふん。だったら、またこの地へと連れて来れば良いでしょう。ただ、きちんとそいつが使える
『能力者』でないと駄目よ。そうじゃあなければ、この地に連れてきてしまったら、計画がバレて
しまうものね。あと3日間はバレないようにしないといけない。
 ウォッシャー。あなたならば、私達の王国に適切な『能力者』、そして忠誠心は分かるわね。
だったら連れてきなさい」
 シャーリはそう言うだけ言って、自分は動かないつもりでいた。ブレイン・ウォッシャーはその
表情を読み取らせないかのような顔をシャーリへと向け、そのまま踵を返して、オペレーション
ルームから出て行ってしまった。
「ふふ…、またですわ、お父様。あなたに会いに来る人は後を絶たない。お父様が大演説を行
ってから、これで50人?いや、100人ほどの人達がここを訪れようとしてきていますわね。大
半が使い物にならない人間だと言うのに。もちろん、計画が完成するまでは、選ばれた者達以
外は、この地への侵入は許可させない命令です」
「シャーリよ。人の事をそう言うものではない。どのような人間にも役割と言うものがあって、そ
のために生きているのだ。使い物にならない人間などというものは存在しない」
 父はそのように戒めの言葉を発してきたが、シャーリにとってはそれんな言葉であっても、今
では貴重なものだった。
「でも、どんなにお父様を慕う者達が現れたとしても、お父様は、わたしのものですわ」
 そう言って、シャーリは、父の崩れかかってきている腕に寄り添う。人が見れば、その腕は何
とも醜く変形してしまったものだと言う腕だろう。だが、シャーリはそれにすがっていた。
 すがっていれば、お父様の命がもっと延びてくれるかもしれない。シャーリはそんな幻想に取
りつかれている。
「シャーリよ。私はお前のためだけではない。皆の為に存在しているのだ。そして、そんな世界
を、私が亡きあとはお前が継がなければならないのだぞ」
 だがシャーリはその態度を変えなかった。
「嫌ですわ。お父様。そんな風に自分が亡くなってしまわれるように言わないで。私にとってお
父様は全て。そんなあなたがいなくなってしまったら…。私は…」
 シャーリはそのように言って、お父様の手にすり寄った。この醜く細く変形してしまった手であ
ろうと、すがれば逃れる事はない。シャーリはそのように思っていた。
 だが、無理だという事も分かっている。お父様は近くこの世から去ってしまうだろう。それまで
にシャーリ達は計画を成功させる。それでこそお父様に報いることができるはずなのだった。

ジュール連邦 国道55号線
5月15日 3:11P.M.

『ジュール連邦』のほとんどの地域が、『WNUA』軍率いる軍隊によって制圧されたと言うのが
世界での見方であるが、まだ完全に制圧されていない地域もある。『ジュール連邦』の国土は
あまりにも広大なものとなっており、それは世界一の規模を持っている。
 そのため、『WNUA』側でも把握しきれていない、文明の力が及んでいないような地域も数多
くあるのだ。
 《ボルベルブイリ》から伸びる国道1号線を北部へとずっと走っていき、おおよそ500kmも離
れたところから分岐している国道55号線。それは『ジュール連邦』の北の端へと到達するまで
伸びており、具体的にどこまで伸びているのかという事さえ分からない。
 その分、『WNUA軍』の占領地域もまだそこまでは伸びていない。彼らは依然として《イース
ト・ボルベルブイリ・シティ》や、『スザム共和国』にて抵抗を続けている勢力の鎮圧に追われて
おり、人のろくに住んでいないようなこの地域にまで統治が及んでいないのである。
 だからこそ、ベロボグ達は、この地域に彼らを集結させていた。
 そのうちの一人である男は、その顔をフードで目深く被せ、そして防寒着に身を包んでいた。
いくら季節が春であろうと、この地域は極寒の寒さを持っている。防寒着を身にまとうのは当た
り前の行為だ。
 だがその男は、顔を目深く隠す。なぜなら、顔は焼け爛れており、見るに堪えないような姿を
していたからだ。
 その場所、打ち捨てられた小屋であるかのようなログハウスには、数人の男女が集まってい
た。皆、遠方からこの地方にまでやって来た者達である。
 彼らはベロボグの行った、全世界に向けての演説に呼応し、この地までやってきていたので
ある。だが、多くの者達はここに入る事はできなかった。中に入る事ができたのは、ベロボグ
達が言う、啓示を受ける事ができた者達。その内容をしっている者達だけだった。
 フードを目深く被った男は、ログハウスの中にいるサングラスをかけた男に近づいていき尋
ねた。
「我々は、まだこの地に足止めされなければならないのかね?」
 そんな彼の声は喉がかすれており、火傷が喉の奥にまで通じているという事を示していた。
だがサングラスをかけた男、ベロボグの部下である一人は、そんな彼の姿には動じずに答え
た。
「もう少し待て。それに、全員が連れて行けるわけではない。きちんと、ベロボグ様が使う事が
できる者だと判明するまでは、彼の元へは連れて行けない」
 サングラスの男はそのように答えるばかりだった。彼の声はとても無機質なものであり、感情
というものが籠っていない。あたかも軍人であるかのようだった。
 フードを被った男はその男に迫る。
「では、どうだろう?わたしは『能力』というものを全く持っていないのだがね?それがはて、ど
のような事かというものも知らない」
 大やけどを負った姿ではあるが、あたかもとぼけたような素振りを見せるその男。
「では無理だな。ベロボグ様が必要とされているのは、あくまで『能力者』だ。ここにいる者達
は、『能力者』であるが故に、ベロボグ様に使われたく来た者達であるはずだ。となると、お前
は場違いという事になる」
 しかしフードを被った男は怯まない。
「ほほうそうか。では、わたしが、君達にとって、見過ごすことができない情報を持っていたとし
たらどうする?」
「どういう事だ?」
 そこで、フードを被った男は、サングラス姿の男が、それ越しに顔色を変えたと言う事を見て
取った。
「私は、『ジュール連邦』の政府で働いていた者でね、君たち、ベロボグ・チェルノらが何をして
きたのかという事を知っている。それについての情報も逐一入手をしてきた。だから君達の組
織の存亡にかかわる事実をわたしは知っている」
「それが、どういう事を言っているのか、分かっているのか、お前は?」
 サングラスの男が警戒心を強めた。だが、フードを目深く被った男は、余裕さえ見せるかのよ
うに笑みを浮かべた。
 彼の顔は大半が焼け爛れており、何ともひどい有様だった。しかし彼はそれを恥ずかしいよ
うには見せず、ただ堂々と笑みを見せる。
「もちろん、知っている。だからこそ、ベロボグはそれを見逃そうとはしないはずだ」
 彼がそのように言うと、サングラスの男が顔をしかめる。すると一歩彼に歩み寄ってその顔を
覗き込むのだった。
「お前をここから逃さないからな」
 サングラスの男がそのように言い、見張りについている屈強な男達を呼んだ。火傷を負った
男はその行為に対してどうという素振りをも見せず、ただ屈強な男達に取り囲まれるだけだっ
た。
 サングラスの男は無線機に向かい連絡を入れた。

「それでその男はどれほど、我々の情報を握っていると?」
 ベロボグはそのように尋ねた。『ジュール連邦』本土に残り、世界各地から集まってくる『能力
者』達とのパイプ役をしている部下との連絡を彼は取っていた。
(それを明かそうとはしていません)
 サングラスをかけている部下、ジェイコブがそのように言って来る。どうやら奇妙な人物が現
れたものだとベロボグは思う。いや、奇妙な人物というだけではない。警戒に値する人物と言っ
た方が良いだろう。
 我々の組織の情報を掴んでいる人物が、何故わざわざそれを明かしてまでここに来るの
か?それが分からなかった。情報をちらつかせ、我々をゆすろうと考えているのだろうか。
 だとしたら、自分達はそれに乗るべきなのだろうか。
(このような状況下で、この男を我々の組織に入れるのは非常に危険であるかと)
 ジェイコブはそのように言ってきた。確かにその通り、このような状況下で、余計な人物を自
分達に接近させるという事は避けたい事だ。
「その男を、電話口に出してくれんか?」
 ベロボグはそのように言った。
(いえ、ですが、しかし…)
 ジェイコブはそのように言って戸惑った様子を見せるが、
「私もその男と話をしてみたい。どの程度、我々の情報について知っているのか、それを知る
必要があるだろう?」
(それでは)
 ジェイコブは納得したようだった。そして、電話口、テレビ電話の光学画面の向こうに男が現
れるのだった。そこに現れた男は、顔を半分以上フードで隠していたが、その顔が分からない
ほどに焼け爛れているという事は分かった。顔が崩れてしまっており、その正体をうかがい知
ることはできない。
 だがベロボグは思った。この男のように、自分の顔も焼け爛れてしまっているのだろうという
事を。この男と、自分の境遇は似ているな。そのように思うのだった。
「君の名前を聞かせてもらおう」
 ベロボグは火傷を負ったその男に尋ねる。
(私は旧政権下で生きてきたもの。現政権下となった今では、私は名前を無くしたと言っても良
いような者。ですが、あえて名乗るのならば、私の名前は、ストラムと言いますが)
 その名前の響きに、若干の違和感を得るベロボグ。恐らくそれは本名ではないだろう。この
『ジュール連邦』の名ではない。だがこの男は、明らかに母国語としての『ジュール語』を話して
きている。恐らく偽名だ。
「君の指紋からも、君が誰であるかを判別する事ができなかった。君の記録はどこにも無いの
だが、一体、どのように君を信頼したらよいのだね?」
 ベロボグはまだこの男を信用してはいなかった。一体何者か。それが分からなければ、知り
ようがないだろう。
(信頼して頂く必要はありません。ただ一つ。私はあなた方の最も重要な情報を握っている。そ
ちらの方が重要でしょう?)
 ストラムと名乗った男はそのように言って来る。重要な情報とは果たして何であろうか。相手
の様子を伺う。
「言ってみたまえ」
 するとストラムは一呼吸を置くかのようにして、呟くように言った。
(北緯68度22分。東経15度36分、エレメント・ポイント)
「何?」
 思わずベロボグは聞き返していた。何故、この男がそれを知っているのだ。
「今、何と言ったのだ?」
 ベロボグはその男に対して聞き返した。するとテレビ電話越しに、この男は笑みさえも浮かべ
てくるではないか。
(エレメント・ポイントですよ、ベロボグさん。あなた達が必死になって隠してきた情報だ。これに
ついて、わたしは知っている。誰かに言いふらす事もできるが、わたしはあえてここに来た)
「その情報を持っていると言う事は、どのような事になるか、分かっているのかね?」
 ベロボグはそのように言うのだが、
(ええ、分かっている)
 その男は笑みを浮かべたまま、ただそのように言って来るのだった。彼の焼け爛れたような
声からは真意が掴み取れない。
 だがベロボグは、この男をそのまま野放しにしておくこともできないだろうという事も分かって
いた。この男の脅迫に乗ってみるべきだろか。どうせ、今の『ジュール連邦』の旧政権など動い
ていないも同然だ。
「よし、その男を連れてくるのだ」
 ベロボグは思い切ってその判断を下した。
(よろしいのですか、ベロボグ様。この男の素性さえも分かっていないと言うのに)
 ジェイコブはそのように言って来るのだが、
「構わぬ。それに我々の情報を知っている者となれば、見過ごすことはできまい」
 ベロボグはそう、ジェイコブへと命じるのだった。
(了解しました。この者もそちらへと連れて参ります)
 電話の最後の映像からして、ジェイコブはベロボグの決断に対して納得がいっていないようで
ある。あの場で、この組織の素性を知るあの男を始末しておくべきだったか。だが、彼がどの
程度、我々の組織の事について知っているのか、それを知るべきだろう。
「シャーリよ。どうやら、物事はそう簡単に上手くはいかないようだな」
 ベロボグはそのように言って、今は父のすぐそばで寄り添って眠っているシャーリの頭に手を
乗せた。
 この娘は、純粋に自分の進む道についてきてくれている。そのためにも、自分がより理想的
な世を実現させなければならないようだった。
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